著者
泉 優紀子
出版者
北海道大学大学院教育学研究院教育福祉論研究グループ
雑誌
教育福祉研究 (ISSN:09196226)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.51-57, 2020-02-27

本稿の目的はエヴァ・フェダー・キティの議論を整理することによって、特別な関係性の中で行われるケアそのものやケアを担うということ、またケアをめぐる関係性は社会の中でどのように位置付けられているのか、まとめていくことである。またキティは、どのようなケアの分配が正義にかなっているといえると考えているのか、まとめることである。 具体的にはエヴァ・フェダー・キティの著作「Loveʼs Labor: Essays on Women, Equality, and Dependency (1991)」を日本語訳した、「愛の労働 あるいは依存とケアの正義(2010)」における議論を整理していく。