著者
海津 純平 成澤 和志 篠原 歩
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.172-178, 2015-10-30

多人数不完全情報ゲームの一つである麻雀は,他プレイヤとの状況に応じて戦略を変更することが重要である.例えば,自分が大きく点差をつけられ順位が低いときは得点の高い役を狙う戦略が,自分がトップのときはゲームを早く終了させるための戦略が有効な戦略とされる.本論文では,プレイヤの戦略として捨てる牌の選択だけに着目するため,他プレイヤを排除した一人麻雀を考え,一人麻雀に対して一つのパラメータを変更することで打ち方を変えることができる手法を提案する.提案する手法は,小松らが提案したモンテカルロ法を改良した手法を基にしており,プレイアウトにおける報酬として,上がり点を高くするための評価指標と早上がりをするための評価指標の二つを組合せたものを用いている.また,計算機実験によって,計算時間および,上がり率,平均点数,上がった時の平均点数,平均上がり巡目に対する評価を行う.