著者
湯川 雅紀
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学:美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.523-533, 2014-03-20 (Released:2017-06-12)

ゲルハルト・リヒターの抽象絵画は美術教育に貢献することができるのか。本研究は,この点に関して考察を行う。絵画の終わりが喧伝される現代美術において,突然変異的に出現したリヒターは,今までのモダニズム絵画を百科事典的に網羅するスタイルによって,現代を代表する芸術家になった。本論考では,彼の様々なスタイルによる幅広い表現の奥に潜むコンセプトに迫りつつ,それが現代の美術教育にどういった意味をもたらすかを明らかにする。そして,授業実践を通じて彼の絵画は,抽象絵画を体験的に理解させるための有効な手段であることが確認され,さらに抽象絵画全般の理解につながる題材開発の可能性を示唆し,さらなる教育的広がりを予感させるものとなった。
著者
湯川 雅紀
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学 : 美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
no.35, pp.523-533, 2014-03-20

ゲルハルト・リヒターの抽象絵画は美術教育に貢献することができるのか。本研究は,この点に関して考察を行う。絵画の終わりが喧伝される現代美術において,突然変異的に出現したリヒターは,今までのモダニズム絵画を百科事典的に網羅するスタイルによって,現代を代表する芸術家になった。本論考では,彼の様々なスタイルによる幅広い表現の奥に潜むコンセプトに迫りつつ,それが現代の美術教育にどういった意味をもたらすかを明らかにする。そして,授業実践を通じて彼の絵画は,抽象絵画を体験的に理解させるための有効な手段であることが確認され,さらに抽象絵画全般の理解につながる題材開発の可能性を示唆し,さらなる教育的広がりを予感させるものとなった。