著者
滝 昌和 山上 拓男
出版者
The Japan Landslide Society
雑誌
地すべり (ISSN:02852926)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.34-40_1, 1997-12-15 (Released:2010-06-28)
参考文献数
14

極限釣り合い法に基づき進行性破壊を考慮した斜面安定解析法を開発した。進行性破壊は, スライス底面ごとに局所安全率を定義することで表現した。これにより未知量が大幅に増加するが, 簡単な仮定を導入して問題を静定化し, 力とモーメントの釣り合い条件を完全に満足した。さらに, この局所安全率を用いて土の軟化現象を考慮することができた。最後に, 実際の崩壊事例に適用して本解析法が進行性破壊を表現し得ることを明らかにした。