著者
宮里 清松 Miyazato Kiyomatsu 琉球大学農家政工学部
出版者
沖縄農業研究会
雑誌
沖縄農業 (ISSN:13441477)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.52-58, 1964-06

令の異なる蔗苗をGIB処理して各器官の生長に対するGIBの影響を調査し、次のような結果を得た。1、草丈の伸長はGIB処理によって促進されるが、効果は持続せず、特に若い節位の蔗苗では効果の消失時期が早かった。2、鱗片に対する伸長効果は発育の進んだもんでは少なく、上位鱗片になるほど著しくなるが、若い節位の苗では下位鱗片の伸長も促進された。3、GIB処理によって蔗苗の発芽が遅延し、葉数は減少し、幼甘蔗の生育がおくれた。4、節間伸長に対する効果は、いずれの節位の蔗苗でも、第7節間以後に大きくあらわれるが、伸長量は採苗節位で異なり、成熟した苗を用いた場合に増大した。5、蔗苗根数はGIB処理で増加し、特に若い節位の苗で効果が大きかった。