著者
田中 美知子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.438-440, 1996-06-25

分娩後の乳汁分泌は徐々に増加し,産後7〜8日目では500ml/日前後の乳汁分泌がある(図1)。しかし,この時期以後,母乳分泌が過剰となり,母乳育児に困難をきたす場合がある。その原因として考えられることには,高エネルギー食,催乳剤の乱用,大量の輸液,過激な乳房マッサージによる乳房への刺激,等がある。特にⅡb型・Ⅲ型(橋口精範氏による分類より)等の乳房では,これらの影響を特に受けやすい。 その他,特殊例ではあるが,筆者が指導援助をした高プロラクチン血症の褥婦さんで乳汁分泌過多の人がいた。