著者
今田 隆人 瓜生 紗希 甲斐田 裕清 北村 花梨 中川 聖加
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.3H4GS11a01, 2021

<p> 本研究の目的は、検索エンジンによるアルゴリズムによってユーザーが好みの情報に囲い込まれるという弊害があるフィルターバブルに対して、多様な情報に触れることができる環境の形成手段について調査することである。先行研究では、フィルターバブルのもたらす効率性や合理性について肯定的な主張が成されている一方、イデオロギーの極性化や、それに伴う社会の分断の可能性といったフィルターバブルの危険性についても言及されている。 本稿では、多様な情報に触れるナッジを検討し、導入した場合と導入しなかった場合で対照実験を行った。本研究から得られる知見によって、フェイクニュースやヘイトといった社会の分断にも繋がりかねない問題の解決の一助となることを示唆する。</p>