著者
白方 隆晴
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.366-367, 1988-04-01

リバルタ反応は,腹水や胸水などの穿刺液が濾出性のものか浸出性のものであるかの鑑別に利用される検査法の一つである. 腹水や胸水は腹腔や胸腔に多量に水分が貯留したものであり,その生成の原因により濾出液と浸出液に分類される.心不全,肺静脈血栓症での毛細血管内圧の上昇やネフローゼ症候群,肝硬変などでの血漿の膠質浸透圧の低下が原因で生成される腹水や胸水は濾出液である.一方,感染症や悪性腫瘍などで毛細血管透過性の充進やリンパ系の通過障害によって生成される腹水や胸水は浸出液である.