著者
横濱 道成 石田 生男 Michinari Yokohama Ishida Ikuo
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.76-81,

わが国のサラブレッド種における白毛の個体は1979年に出現しているが,その遺伝的様式が不明なまま血統登録されることとなった。白毛の遺伝については,優性白遺伝子(W)とサビノ遺伝子(S)の2説が報告されているが,後者の遺伝子は交配データを用いた解析が実施されないまま仮定されていた。そこで本報告では,わが国のサラブレッド種に出現した白毛の家系調査を実施した結果,それは不完全優性のS遺伝子がホモ型になった場合に発現されることが確認された。またS/s型は刺毛や大きな白徴が特徴となるサビノ毛色を表現するが,その発現には大きなバラツキが存在する。