- 著者
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谷口 雄司
田中 宜之
中村 広繁
鈴木 喜雅
石黒 清介
森 透
- 出版者
- 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
- 雑誌
- 日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
- 巻号頁・発行日
- vol.9, no.7, pp.875-878, 1995-11-15
- 被引用文献数
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症例は60歳,男性,胸部異常陰影を主訴に入院し,胸部CT,喀痰細胞診にて右S^9の扁平上皮癌と診断された.入院時検査にて血清Ca12.8mg/dl, PTH-rP-C85.5pmol/lと高値を示した.手術は低肺機能のため肺底区区域切除を施行した.腫瘍は69×57×41mmで病理は中分化型扁平上皮癌であった.術後Ca,PTH-rP-Cはすみやかに正常値に復し,摘出した腫瘍組織よりPHT-rPのmRNAを確認したため,PTH-rP産生肺扁平上皮癌と診断された.術後1年,再発の徴侯なく生存中である.