著者
碓氷裕紀 森崎修司
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.8, pp.1-7, 2012-07-12

クラウドソーシングを活用したソフトウェア開発の際に重要となるソフトウェア分割の方法を提案する.本稿で前提とするクラウドソーシングでは分散環境において個々の開発者が非同期型のコミュニケーションをとるため,コミュニケーション量をなるべく小さくすることにより,効率化が期待できる.本稿で提案する分割方法では,コミュニケーション量を減らすことを目的とし,開発者間で相互に更新,参照されるデータの定義を事前に決めておく方法,及び,相互に更新,参照されるデータの参照,更新APIを定義しておく方法,である.提案方法を演習問題として実際に動作させたことのあるオンラインショッピングサイトのソフトウェアに適用し,適切な分割ができるかを試行した.また,分割方法と試行をオンラインショッピングサイトの構築に携わっているソフトウェア開発の熟練者から意見をもらった.