著者
矢野 慎輔 白川 誠士 福本 里史 藤田 透
出版者
公益社団法人日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術學會雜誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.50, no.8, 1994-08-01

1.係数補正法によるクロストーク補正はファントム実験ではCR_<Tl-I>12%、CR_<I-Tl>24.6%となった。2.臨症例におけるクロストーク率は症例により大きな差がみられた。(心筋全体 : CR_<I-Tl>14.8-20.9%、CR_<Tl-I>26.4-51.7%)3.臨症例の局所におけるクロストーク率は中隔、下壁においてCR_<I-Tl>が大きくなる傾向がある。4.二核種同時収集における補正の精度は弊害率によって左右され投与順序および第二核種の投与量を考慮するべきである。5.症例ごとのクロストーク率を採用することにより定性的評価は可能であったが、心筋各所におけるクロストーク率に変動があるため一律の係数補正を行うことは定量評価においては問題がある。