3 0 0 0 OA 画本両筆

著者
立好斎
出版者
永楽屋東四郎

立好斎・葛飾北斎画。山水絵本。大本1冊。名古屋・永楽屋東四郎、文政頃刊。色摺り。絵師署名「山水草木 浪花立好斎筆/人物鳥獣 東都北斎戴斗筆」。「九花街なるたりほ(堂理宝)」の序に「書肆東壁堂きたり、さきに浪速の立好斎か海山のけしき画きたるに、近き比むさしなる北斎、是に人物かきくはへ、さいしきをさへものしたるひと巻をとうてつ」とある。絵はほとんどが景観図で、その中に人物を描き入れる。鳥獣は、馬、犬、猫、千鳥で、例は少ない。最初の半丁図は、王質の故事(諺「斧の柄朽す」)、見開きの最終図は、蝉丸図で、布に包んだ琵琶を膝の上に置く。文化15年(1818)刊『萍水奇画』の改竄本である『画本両筆』について、さらに狂歌を削り、絵本化したもの。(鈴木淳)