著者
藤井 秀俊 佐藤 秀昭 粕谷 潤一郎 小坂 梨奈 中曽 浩一 深井 潤
出版者
公益社団法人 日本冷凍空調学会
雑誌
日本冷凍空調学会論文集 (ISSN:13444905)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.35, 2018-03-31 (Released:2019-03-31)
参考文献数
14

未利用熱の蓄熱による熱の最適利用は,各種のヒートポンプシステムの高効率化・省エネルギー化の方法の一つである.飲料自動販売機は圧縮機によるヒートポンプによって加温・冷却を行っており,その消費電力量の約6 割を加温が占めていることから,加温の消費電力の改善が求められている.本研究では,CO2 ヒートポンプ飲料自動販売機の省電力化を目的に,2 種類の潜熱蓄熱槽の設計指針を明らかにした.ヒートポンプのCO2 冷媒の熱を蓄熱する2 種類の蓄熱槽の伝熱を検討した結果,ヒートポンプ停止時の加温庫室における空気の加熱に用いる第一の蓄熱槽では,蓄熱材側の熱伝導促進の効果と空気側の熱伝達促進の必要性を明らかにした.また,圧縮前のCO2 冷媒の加熱・蒸発に用いる第二の蓄熱槽では,蓄熱槽における各パラメータの寄与度を示した.