著者
見明 暢 萩原 祐志
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.15-20, 2006-01-31

移動しながら複数の店舗で買い物を楽しむ場合,渋滞や駐車場不足に悩まされることが多い。この問題を解決するために,カーバイシクルと呼ばれるシステムもあるが,最近の若者が好む店舗は繁華街から少し離れた地区の狭い道路に面していることが多く,また,それぞれの店舗は少しずつ離れているため,カーバイシクルも便利な方法とは言えない。本研究は,こうした問題の解決と若者のニーズに応えることを目的として,新しい移動用機器の提案・制作・評価を実施したものである。提案のために,ユーザーの意識調査・類似製品調査を行い,その結果を踏まえ,デザイン・制作を行った。その後,利用該当地区における走行実験・聞き取り調査・商品性の分析を行い,妥当性について考察した。その結果,提案物を用いた移動システムは,製品(システム)として成立する可能性を有することが示された。