著者
加藤 隆雅 萩野 実咲 田山 友紀 岡田 謙一
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2015-GN-94, no.3, pp.1-8, 2015-03-05

近年,大規模な災害が発生した際に市民が中心となって救助活動を行う必要性が指摘されており,日本各地で災害対応訓練が開催されている.しかし,現状の訓練は体位管理やトリアージを訓練する際に傷病者役の手配や資機材の事前準備が必要であり,訓練を手軽に実施する事ができない.さらに,訓練者個人のペースを配慮できていないという問題点がある.このような背景から本研究では,人型入力デバイス QUMARION を使用した災害対応訓練システムを提案する.訓練者は,人型入力デバイスを使用して個人で体位管理訓練を実行する事が出来る.また,学習と実践訓練を分けることで,個人のペースに合わせた訓練が行える.評価実験を行った結果,本システムを使用して正確に学習出来ている事を確認した.人型入力デバイスを使用する事で,事前準備の必要なしに個人のペースで災害救護訓練が行えるとわかった.