著者
森田 順也 藤本 奈央 柳田 克巳
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.1M202, 2018 (Released:2018-07-30)

建設現場の品質管理は,現場監督員の熟練度により品質確認の結果に差が出やすく、精度担保が課題である.加えて,精度の高い品質確認を行うには,現場の状況に即して適切な「着眼点」を見出すことがポイントとなっているが,形式知化が難しいため,効率的なトレーニングや人材育成の難易度が高い.さらに,現在の首都圏建設市場の急拡大により,社員をバランス良い年齢構成で配置することができず,技術伝承の要となるOJT(On-the-Job Training)による適切な指導ができていない状態も続いている.そこで本研究では、ベテランの建設現場監督員が何を手掛かりにして「状況認識」し,その後どのような「判断」で「作業」をしているか,ウェアラブル機器で視線を計測することで一連の作業プロセスを明らかにする.そして,抽出される熟達者の行動プロセスをいかに未熟者に継承していくかについて,今後の展望を示す.