著者
西原 伸二 大月 健朗 清水 正人
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.92-95, 2002-03-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
12

平成8年から12年まで鎖骨骨折にて当院で加療した70例の治療成績について検討した. 男性43例, 女性27例. 年齢は3ヶ月から88歳平均年齢は34.8歳であった. 骨折型は中1/3例, 外1/3例であった.40例は保存的治療, 30例に観的治療 (プレート固定25例, 引き寄せ締結3例, その他2例) を行った. 保存療法例は全例骨癒合が得られた. 観血的治療例の4例に固定材料破損, 偽関節が生じた.そのうち3例がリボンプレートを用いた症例であった. プレート破損例は全例青壮年男子であり, プレートの強度が適していないと考えられた. 鎖骨骨折は原則保存的治療が原則であるが, 整復困難例では観血的治療が選択される. しかし観血的治療では偽関節, 固定材料に破損を生じやすく, 注意を要する.