- 著者
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西本恵太
イヴァンタネヴ
下原勝憲
鈴木麗璽
有田隆也
- 雑誌
- 研究報告バイオ情報学(BIO)
- 巻号頁・発行日
- vol.2012, no.8, pp.1-6, 2012-11-29
マイノリティゲームは複数個体による資源競争のモデルであり,ルールは単純でありながら創発的特徴を持つことで知られる.我々は,ゲーム選択に至る動的な調整過程に焦点をあてるため,選択肢を実数値化した上で意思決定前のコミュニケーションを導入した.調整過程における他個体の振る舞いに対する鋭敏性を社会的知能の典型的な表れと考え,その進化ダイナミクスを分析することを目的として,エージェントに搭載したニューラルネットワークを進化させる実験を行った.その結果,エージェント間に役割分化が発生することが示された.役割分化は, 1 つの遺伝子プールの鋭敏性が他のプールよりも高く進化した際,遺伝子プール間にも発生する.詳細な検討により,一方のプールが鋭敏性を減少させ,他方のプールがそれに合わせる形で役割が動的に切り替わるというメカニズムを明らかにした.