著者
五島 淑子 角田 祐亮
出版者
山口大学教育学部
雑誌
研究論叢. 人文科学・社会科学 (ISSN:1349810X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.15-29, 2004-12-20

大学生を対象とし、飲み物の種類と飲む時間帯を調査し、さらに主成分分析を行うことによって飲み物を特徴づけた。1)大学生によく飲まれている飲み物は、麦茶、緑茶であった。男女別に比較すると男子学生の方が、炭酸飲料、スポーツ飲料をよく飲んでおり、女子学生の方が、緑茶、麦茶、紅茶、果実飲料100%をよく飲んでいた。学年別で比較すると、1年生は牛乳をよく飲み、2年生以上はコーヒーをはじめ多種類の飲み物を飲んでいた。健康に気をつけていない群が、炭酸飲料、スポーツ飲料をよく飲んでいた。運動をしている群が、緑茶、果汁飲料、スポーツ飲料、水をよく飲んでおり、飲み物の種類が多かった。2)飲み物を購入するときに、価格が優先されていた。3)自動販売機、売店、コンビニで購入し、よく飲まれている飲み物は、緑茶、果実飲料100%、果汁飲料、炭酸飲料、スポーツ飲料であった。一方、買い置きされてよく飲まれている飲み物は、麦茶、緑茶、牛乳であった。4)主成分分析を行った結果、3個の主成分を認めた。第1主成分は「量の多さ」を、第2主成分は「自宅と外出時」の飲み物の対比を、第3主成分は「休養時と運動時」の飲み物の対比を示す主成分である。主成分得点から、多量に飲まれている飲み物として、麦茶、緑茶、水、スポーツ飲料、量の少ない飲み物として、ココア、インスタントコーヒー、コーヒーが位置づけられた。自宅で飲まれているものに、牛乳、麦茶、果実飲料100%、外出時の飲み物として、缶コーヒー、炭酸飲料、緑茶、果汁飲料、スポーツ飲料、休養時の飲み物には、緑茶、果実飲料100%、缶コーヒー、果汁飲料、対して運動時の飲み物として、スポーツ飲料、水に分類することができた。本研究を行うにあたり、平成15年度教育学部研究支援経費を受けた。