著者
赤石 行雄 關口 昭良
出版者
The Phytopathological Society of Japan
雑誌
日本植物病理学会報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3-4, pp.129-132, 1953-07-31 (Released:2009-04-21)
参考文献数
12

1. 苹果紫紋羽病は青森縣に於て數十年前より發生して大害を見て居たが,筆者等は本病原菌の純粋分離中本菌に對し拮抗性を有する多數の微生物を發見分離した。2. 分離した微生物について種々調査した結果,拮抗性の強力なるもの假稱A.B.C.D.E.の5型を選出し其の性質について種々調査した。3. 拮抗作用の強度を調査せるに混合培養法に於いてA.E.D.C.B.,培養基混合法に於いてE.A.D. C.B.,培養基點状移植法に於いてE.D.B.C.A.,塗布培養法ではE.C.D.A.B.の順位であつた。4. 又各種培養基について其の生育状況を調査せるに大豆粕培養基は生育最良なるのみならず微生物増量材料としても好適である。又培養液稀釋量に拮抗性との關係を調査せるに5萬倍まで本菌に對し極めて強力なる拮抗性を認めることが出來た。