著者
趙 暁明 葛 東方 堤 正臣
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.1745-1749, 1995-12-05
被引用文献数
1 4

本研究では, DXFファイルから加工曲面の点群データを得て, それをもとにしてボールエンドミルによる仕上げ加工における干渉検出方法と回避方法とを検討して, 検出時間短縮のために, 投影面の決定と分割サイズとを提案した.さらに, 提案した方法を用いて, 工具位置を算出できるプログラムを開発した.以上の討論と計算結果から以下の結論が得られた.<BR>(1) 回避方向を求めるとき, 干渉部分だけでなく加工曲面全体の特性を考慮して, より適当な回避方向が求められる.<BR>(2) 干渉点の座標値により回避角度が求められるので, 干渉部分は1回だけで回避できる.<BR>(3) XY面, YZ面及びZX面の中から有利な投影面を選択してから, 工具の直径を投影面の領域分割サイズとすると, 計算時間が大幅に短縮できる.<BR>なお, 本研究では, 加工曲面の規則性 (平面, 軸対称曲面など) を考えていないので, 規則曲面の計算時間が無駄になった.今後, 加工曲面の規則性を判断して, それに対応する無干渉工旦位署を生戌するプログラム左作成する予定である.