著者
長谷川光信 画
出版者
千草屋新右衛門
巻号頁・発行日
1739

長谷川光信画、油煙斎貞柳詠の狂歌入り大坂名物絵本。半紙本2巻1冊。墨摺り。刊記に元文4年(1739)正月買板、千草屋新右衛門とあるように、享保15年(1730)板の求板本である。貞柳の序に「つら/\風に乗し月にあかし、名所よしあしの其しな/\を絵にうつす長谷川氏の筆すさみ、ゆゑん斎に懇望し、絵のはたらきを狂歌に顕はし梓にちりはめ」云々とある。内容は見世、物売り、芸能、祭礼、行者、遊戯、職人、景物など、大坂の名物尽くし絵。見開き1図に二つの物事を扱う。画題は「御堂前鯛屋(御菓子所)」「万歳楽・春駒」「帳屋見世・大黒舞」「今宮戎・西宮」「六十六部・寒こり」「紙子屋一閑・越後獅」「飛たんこ・沈香屋」「のぞき・はみかきや」「夏屋扇見世・住吉踊」「入のこし(目薬)・人形廻し」「煮売舟・豆蔵」「堺庖丁・蓬艾売」「傀儡師・鳥貝舟」「猿廻し・面の糯屋」「講釈・まんざい」「野郎・尤踊」「米まんぢう・杉山膏薬」「蛍売・女郎屋」「瓦屋・高津の景」「神子・返魂丹」「豕子糯・鉄輪役」「曝嚊・柳の道場」「遊山舟・沙魚釣舟」「牡蛎売・百日行人」「油掛の地蔵・琉球芋」「鱣かばやき・蕎麦切屋」「貝まはし・枕の曲梯子の長兵衛」「親子奴・天満飴売」「竹田(からくり人形)」。光信得意の諸芸風俗図であり、当時の社会、生活資料として尊重される。(鈴木淳)(2017.2)