著者
織田泰輔 阿萬裕久 佐々木隆志 川原稔
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2014-SE-186, no.3, pp.1-8, 2014-11-06

本稿は静的解析ツールで検出可能なコーディング規約違反に着目し,実際のオープンソース開発においてどういった規約違反が多く検出され,その中でどういった規約違反は結果的に解消されていくのか,あるいは逆に解消されずにそのまま残っていくのかを調査している.調査としては,Java 言語で開発されている 2 種類のオープンソースソフトウェアに対して,それらのリポジトリへのコミットごとに静的解析ツール Checkstyle を適用し,Sun Java コーディング規約に対する違反情報を収集している.分析の結果,二つのソフトウェアにおいて六つの違反項目が共通して多く検出されることが分かり,それらの変化 (改善) の傾向から開発の過程でプログラマがどういった点に注意を払っていたかを考察している.