著者
高川 雄平 松原 克弥
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:21888795)
巻号頁・発行日
vol.2019-OS-145, no.13, pp.1-8, 2019-02-21

Linux において確立されたコンテナ型仮想化技術は,Docker の登場と普及にともなって,標準化団体 Open Container Intiative (OCI) 主導でコンテナ仕様が定義され,現在では,Windows や macOS などの他の OS 環境でもコンテナを利用できるようになった.FreeBSD 環境で動作する Docker では,FreeBSD が持つ Linux バイナリ互換機能などを活用してコンテナを実現している.しかし,FreeBSD 上の既存コンテナ実装は,プロセスのアイソレーション機能やマイグレーション機能など,OCI コンテナ仕様と比較して,その実現が十分とはいえない箇所が存在する.本研究では,FreeBSD 上で OCI 仕様に準拠するコンテナを実装し,さらに,そのコンテナのマイグレーションを実現する手法について提案する.