著者
(宋) 周弼 撰
巻号頁・発行日
1000

唐詩の選集。167名の詩494首を収録。通称「三体詩」。七言絶句、七言律詩、五言律詩の三体の詩を収録することによる。南宋の淳祐10年(1250)成立。日本には南北朝時代初め頃に伝わり、五山文学に大きな影響を与えた。室町時代には数種の版が刊行され、注釈も多い。江戸時代中期以後流行した「唐詩選」が盛唐詩重視の選定であるのと異なり、中唐、晩唐の詩を中心に収録する。本版は、室町時代末期刊本。巻1(七言絶句)には藍による訓点、朱引き、欄外の墨筆書き入れがおびただしい。巻2、3には藍の訓点のみ。当館では他に同版本1本<WA6-19>を蔵する。