著者
水野 暁子 Akiko Mizuno
雑誌
日本福祉大学子ども発達学論集 = The Journal of child development
巻号頁・発行日
vol.6, pp.11-20, 2014-01-31

植物を生物と思えるようになるには, 生物教育として何が重要かを探るため, 昨年度 (水野 2013) と同じように 「命の仲間度アンケート」 と 「食べものと生物アンケート」 を実施した. 今年度は, 約 3 分の 2 の学生たちが, 食べものの原材料である植物を生物と思っていなかった. しかし, それらの学生たちも植物の構造や機能についての知識は, 植物を生物と思った学生たちと違いがみられなかった. また, 小学校から高校までの過程で, 全員, 授業の一環として植物を栽培した経験があった. 植物栽培の体験もあり知識もあるのに, 植物を生物と思えていない学生が多い. 小学校教師を目指す学生たちが受講する 「理科研究」 のレポートから, この現状を打開する方法を探ってみた.