著者
Alber Heinz H. アルバー ハインツ
出版者
名古屋工業大学外国語教室
雑誌
Litteratura (ISSN:03893197)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.71-86, 1982-10-15

徳川家の支配下においては、日本全体で少なくとも五百件を上回る百姓一揆があった。同じ頃、当時蝦夷と呼ばれた北海道において、アイヌ民族は、次第に強くなってきた日本に対する不満を、少なくとも二つの騒動で表した。そのうちの一つ、国後騒動を、同時期に起きた飛騨の大原騒動と呼ばれる百姓一揆と比較して、それらの共通点があるかどうか、またそれらの百姓一揆の原因は何であったかをこの論文では究明しようとしている。