著者
櫻井 尚子 Sakurai Naoko 東京情報大学総合情報学部 Faculty of InformaticsTokyo University of Information Sciences
巻号頁・発行日
vol.21(1), 2017-09-30

データに基づく科学的な根拠があらゆる分野で求められる社会の中で,データの収集からクリーニング,集計,解析,視覚化,考察とサイクリックに問題を解決するデータサイエンティストの育成について,現状を分析する.データサイエンス教育について先進する海外の例に触れ,追随する日本での教育について東京情報大学に誕生した数理情報学系の教育方針を含めてその展望を述べる.
著者
伊丹 伸 福田 耕治 杉野 隆三郎 三宅 修平 Itami Shin Fukuda Koji Sugino Ryuzaburo Miyake Shuhei 阿南工業高等専門学校創造技術工学科 東京情報大学総合情報学部 Department of Creative Technology Engineering National Institute of Technology Anan College/ Faculty of InformaticsTokyo University of Information Sciences
巻号頁・発行日
vol.21(1), 2017-09-30

生物の複雑な行動を定量化する手法の確立は,数理情報学の産業応用上重要な課題である.本研究では,カオス・フラクタル解析を用いて,光刺激に対する魚群の遊泳行動の定量化を試みる.試験魚は水産学上有益性の高いマアジとし,LEDによる光刺激は赤色・緑色・青色・白色と4種類の波長を与え,異なる光刺激に対する魚群行動パターンの相異をみるために実験を行った.水槽実験から取得した動画像データより,個々のマアジの遊泳軌跡を抽出して時系列データに変換,その群行動パターンの特徴量として最大リアプノフ指数とHiguchi法によるフラクタル次元を算出した.その結果,魚群行動の定量化に成功し,特に赤色時の遊泳行動にカオス・フラクタルによる特徴量の大きさの違いが確認できたことを報告する.