著者
石井 健一 ISHII Kenichi
出版者
University of Tsukuba. Graduate School of Systems and Information Engineering. Doctoral Program in Social Systems & Management
巻号頁・発行日
2011-08

マイクロブログとして世界で最も使われているTwitter のAPI を利用して発言を19,409件収集し、発言頻度やフォロー関係などを日本語利用者と英語利用者の間で比較した。その結果、次のような知見が得られた。(1) 日本語利用者は、フォロワー、フレンドの数は英語利用者よりも少ない。(2) 日本語利用者は発言頻度が多く、「お気に入り(like)」を使う頻度も多い。(3) 日本語利用者は、フォロー関係の相互性が高く、さらにフォロー数の多い人ほど相互性が高い傾向がある。こうした特徴は、日本人利用者の文化的特性を何らかの形で反映していると考えられ、利用者の動機など心理学的な視点からの比較研究が今後の研究課題となる。
著者
石井 健一 ISHII Kenichi
出版者
University of Tsukuba. Graduate School of Systems and Information Engineering. Doctoral Program in Social Systems & Management
巻号頁・発行日
2012-01

本稿は、米国のランダムサンプリング調査(N=2252)に基づいてタブレット端末の普及要因を分析したものである。タブレット端末は、一般にはパソコンを代替するものだとみられているが、本分析結果でもノートパソコンの利用がタブレット端末利用と関係していることが示された。しかし、実際はタブレット端末の所有者は、パソコンの所有者とは大きく異なっていて、デモグラフィック要因との関係も異なっていた。また、コレスポンデンス分析の結果から、iPadと電子ブックリーダ(Kindleなど)は所有者にとって類似したものと位置づけられていた。タブレット端末とパソコンの間の代替関係については、将来の検討課題として残された。