著者
牧野 幸志 Koshi MAKINO
雑誌
経営情報研究 : 摂南大学経営情報学部論集
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.19-36, 2012-02

本研究は,青年期における恋愛と性行動に関する調査研究である。本研究では,まず,現代青年の浮気経験,性経験を明らかにする。その後,浮気経験者への調査により,浮気関係,浮気行動の内容を明らかにする。被験者は,大学生・短大生400 名(男性195 名,女性205 名,平均年齢19.09歳)であった。そのうち,浮気経験者は52 名(男性22 名,女性30 名)であった。調査の結果,現代青年において浮気経験率は全体の13.0%,恋愛経験者における浮気経験率は17.4%であった。性差はみられなかった。また,性経験率は全体で40.5%であった。浮気行動を分析したところ,浮気関係では性的な関係を持つものが多く,浮気相手は同年齢が多かった。浮気の主な理由は,男性では「性的欲求を満たすため」が多く,女性では「相手の魅力」が多かった。浮気回数は,男女ともに1,2 回が多く,浮気が終わった理由は,女性では「恋人への罪悪感」が最も多かった。
著者
牧野 幸志 マキノ コウシ Koshi MAKINO
雑誌
経営情報研究 : 摂南大学経営情報学部論集
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.1-10, 2009-02

本研究は,親しい関係にある男女が,どのようなデート状況において,どの程度の性行動を正当と考えるかを検討した。実験計画は,被験者の性別(男性,女性)×デートに誘う側(男性,女性からそれとなく,女性)×デート内容(映画,飲み会,相手のアパートへ,自分のアパートへ)の3要因被験者間計画であった。被験者は,大学生・短大生240名(男性120名,女性120名,平均年齢18.42歳)であった。従属変数は,性行動レベル別に,キス,ペッティング,性交の3測度であった。 3要因分散分析の結果,いずれの性行動測度においても,女性よりも男性のほうが,性行動を正当と認知していた。また,デート内容がより親密なものになるにつれて,性行動の正当性認知が高くなった。さらに,性行動レベルが進むにつれて,正当性の認知は低くなった。特にペッティングと性交については正当性認知が低かった。予想された被験者の性別とデートに誘う側の交互作用,3要因の交互作用は見いだされなかった。