- 著者
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菅野 勉
MACEDO Manuel C.
Bono Jose A.
- 出版者
- 日本草地学会
- 雑誌
- 日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
- 巻号頁・発行日
- vol.45, no.1, pp.1-8, 1999-04-30
- 被引用文献数
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Brachiaria decumbens品種Basilisk及びBrachiaria brizantha品種Maranduのリン施用に対する生育反応を比較するためにブラジルマットグロッソドスル州カンポグランジの温室においてポット試験を行った。オキシソルを充〓したポットに0, 25, 50及び200kg/haのリンを施用し, 上記2種の幼苗を移植した。33, 62, 103及び132日の育成後, 生育調査を行い収量生長速度(CGR), 純同化率(NAR)等を推定するとともに, 132日目の植物体及びポット残土のリン含有量を測定し, 施用リンの利用効率(乾物生産g/施用Pg), 施用リンの吸収率(吸収Pg/施用Pg), 吸収リンの利用効率(乾物生産g/吸収Pg), 根のリン吸収効率(吸収Pg/根重g)等を推定した。リン施用量の増加に伴いBD及びBBの葉面積が増加し, その結果, CGR及び植物体乾物重が増加した。リン施用がNARに及ぼす影響は葉面積に及ぼす影響に比較して小さかった。BBのNARは生育初期においてBDよりも有意に高かった。しかしながら, BBは, 生育後半において土壌中にリンが十分残存するにもかかわらず, NARを顕著に減少させた。このことから, BBはBDに比較してより早い時期に利用される必要があること, 及びP以外の成分の追肥が必要であることが示唆された。一方, BDは施用リンの吸収率, 根のリン吸収効率がすべてのリン施用区においてBBより高く, こうした吸収特性がBDの優れた低肥沃土壌耐性に関連しているものと考えられた。