著者
Goetzel C.G. Rittenhouse J.B.
出版者
Japan Society of Powder and Powder Metallurgy
雑誌
粉体および粉末冶金 (ISSN:05328799)
巻号頁・発行日
vol.14, no.5, pp.195-202, 1967

粉末冶金の製品は,一般の航空方面への応用とともに,宇宙衛星の部品として利用されるようになった.宇宙衛星の関係部品は,高度に特殊化された目的を満足させるたあに,広範な発展計画を必要とするものである.この報告では,宇宙衛星に対するいくつかの粉末冶金の応用の紹介と,実際に軌道にのった宇宙衛星に使用された粉末冶金部品および材料の二,三の例について論ずる,粉末冶金製品の例として,93日間の飛行に成功したExplorer皿、のテープレコーダー中の焼結ブAンズベアリングがあり,また航空用衛星(その中には7カ月も活動したものもある)内の,自転抑制装置に用いられた焼結マグネットなどがある.化学的浸食熱応九融点近くの表面温度などに対する抵抗が要求されるようないわゆる高温熱流に対しては,Agを溶浸させたWが用いられる.これは粉末冶金法によってのみ作られるものである.この物質を十分に管理された製造工程のもとで製作するために,複合材料に最適の実用性質を発揮させるような広範な計画が開始された.粉末冶金法で製造されたBeの利点については,特に目下計画中,あるいは設計中の人間宇宙ステーションの表面材料として,および流星群の遮蔽防御などへの応用に対して検討されている.