著者
鶴岡蘆水//画
巻号頁・発行日
1781

鶴岡蘆水画、隅田川画巻。2巻(東巻は当館請求記号:寄別1-4-9、西巻は当館請求記号:寄別1-4-10)。天明元年(1785)5月跋刊。彫工、関根柯影。題字、跋とも沢田東江。跋(補写)に「両岸一覧図鶴岡生所手摸也」とあり、本来、書名の手掛かりはこれしかない。東巻は、隅田川の東岸に向かって、川下から永代橋、新大橋、両国橋、大川橋を経て、向島に至り、最後に千住大橋と筑波山を描く。中程に川幅を広く取って、遊船を浮かべる人々、また渡橋する群集の様子を描くが、とくに両国橋の描写は圧巻である。西巻は、川上から西岸に向かって、神明社と真先稲荷から、今戸瓦焼き、橋場、待乳山、浅草、御蔵前、柳橋、中洲を経て、河口に至り、住吉社を描いたのち、富士山を遠望する。所々、小紙片による地名等の書き入れがある。色摺り豪華巻子本としては、空前絶後であるが、狩野派の同様の趣向による両岸図に基づき、当世化させたものといわれる。(鈴木淳)

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