巻号頁・発行日
1644

宣明暦は唐の長慶2年(822)に作られた暦で、日本では平安時代の貞観4年(862)に採用され、貞享元年(1684)まで800年以上にわたり使用された。展示本はこれを寛永21年(1644)に刊行したもののうち、第1巻のみの端本である。巻1には挿絵が3図はいっており、初刷りのみに墨のほか朱の版彩がある(ほかに巻5にも色刷3図あり)。我が国の色刷り本のうちでも、刊年が明らかなものとしては、寛永4年(1627)序刊の『塵功記』に次ぐものとして知られ、印刷文化史上貴重な資料である。初刷りの伝本は少ない。

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