- 著者
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宋諸葛深撰
- 巻号頁・発行日
- 1000
三皇五帝から南宋末恭宗までの年表で、宋の諸葛深撰、後人補。書名は序首による。川瀬一馬著『五山版の研究』によれば、はじめ三皇五帝から五代末までであったが、宋刊本で宋初から光宗までが付加され、さらに我が国の南北朝初期刊本で寧宗から恭宗までが増補されたという。当館本は、南北朝初期刊本と同じく「天下帰大元」で終わっているが、匡郭の大きさに大小があり、版心の体裁も多様であることから、先行刊本に補刻を加えたものの室町期後印本と推察される。元代末までを補ったものが室町初期に重刊されているというが、これとは異なるようである。欠字を補筆した個所があり、全巻に朱点・朱引きが施されている。明治時代の蒐書家寺田望南の印記「讀杜⁄艸堂」及び巻末白紙に「大仙常住」の墨書がある。