著者
(宋) 釋法賢 譯
巻号頁・発行日
1600

東晋法賢訳。法賢(337-423)は求法訳経僧として唐の玄奘と並ぶ高僧。印度から持ち帰った仏典を漢訳し、涅槃宗成立の基礎を築いた。本書は、一切衆生の利益を成就し、息災・増益・敬愛・調伏の4種法に相応する毘那夜迦天の呪詛法を明らかにしたもの。当館本は折本で、存巻1のみの零本であるが、その版式・活字等から天海版と推される。表紙裏張りに天海版の摺反故が使用されているのがそれを裏書きする。天海版一切経は、寛永14年から慶安元年にいたる14年をかけて完成したもので、川瀬一馬著『増補古活字版之研究』によれば、折本仕立てにするために上下にのみ匡郭を設け、これを上下の枠に刻み込む方法を採り、別に匡郭を植版しなくてもよいようになっているという。当館本には、旧帝国図書館が実業家亀田候吉の寄金によって購入した本であることを示す「亀田文庫」の印記が押捺されている。

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●動画資料(2) 天海版 天海 https://t.co/Hf7MYixWWg 天海版木活字[国宝・重要文化財] https://t.co/FLAb0896YM (文化遺産データベース) 金剛薩埵説頻那夜迦天成就儀軌經 1卷 https://t.co/2EFnhAnFX9 (国立国会図書館・デジタルコレクション)

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