- 出版者
- [出版者不明]
- 巻号頁・発行日
- 1600
中国古代の兵法家孫子の書。孫子は春秋時代呉の孫武ともいい、孫武の子孫で戦国時代斉の孫臏ともいう。本書は、兵法書としてのみでなく、国家・人生に対する知恵を多く含んだ書として、日本でも古来重要視されてきた。当館本は、七書序1ページ、孫子巻上7丁、同巻中8丁、同巻下10丁の全26丁からなる。慶長11(1606)年に京都伏見で刊行された伏見版『七書』を底本とした翻刻本で、無刊記であるが、活字の様式等から慶長11年から19年頃にかけての刊行と推定される。伏見版『七書』の翻刻本には古活字版と整版があり、古活字版には東洋文庫本、斯道文庫本、栗田文庫本の三種類が確認できるが、当館本は斯道文庫本と同版である。