著者
喜多川歌麿 画
出版者
文栄堂丸屋文右衛門

喜多川歌麿の墨摺狂歌絵本。半紙本3巻合1冊。題簽「絵本春の和歌葉 天(地・人)」。江戸・丸屋文右衛門求板。広告(刊記丁)「絵本若むらさき 彩色摺 全二冊」、「絵本志津ヶ嶽 武者つくし 近日出来」。序は潜亭浅黄裏成。序末に「名してよもきの島といふ」とある通り、原題は「絵本よもぎの島」で、「絵本春の和歌葉」「絵本若葉栄」の順に改題、修訂された。序に「江東の春をたつねんと小舟に棹して墨水にさかのほるに」云々とある。隅田川岸の料亭に集まった狂歌師たちの詠歌に絵を添えたもの。狂歌師は巻頭三陀羅法師、巻軸潜亭主人、その他で、1丁に2首ずつであるが、彫り直した形跡もある。書は松花堂流。画題は小松引き、若菜摘み、菫摘み、若鮎、白魚漁、吉原、汐干狩り、ほととぎす、蛍狩り、両国の花火、納涼、萩、月見、鹿の音、鶉、茸狩り、紅葉、尾花、顔見世、雪見、鴛鴦、年の暮れなどで、古今東西に及んでいる。(鈴木淳)(2016.2)

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

絵本春の若葉 3巻 https://t.co/GQqWqSJ2UG https://t.co/emjjuQKRbu

収集済み URL リスト