- 出版者
- 鶴屋金助[ほか1名]
文学史で言う「赤本」ではなく、後人によりまとめられた江戸後期小本「赤本/昔ばなし」8冊の内の1冊。ただし、巻末に国信(志満山人は同人の戯作名)の歌「赤本のほんにめでたし/\と又板行もあら玉の春」があり、当時この種の作品も「赤本」と称したことが判る。表紙は素朴ながら木版多色摺で、籠手に烏帽子を付け袖無しを羽織って巻物を読む牛若丸の背後に、薙刀を擁して直立し巻物を注視する法師武者姿の弁慶を描くが、題名は無い。見返に平氏を示す揚羽蝶に重ねて源氏を示す笹竜胆を大きく線描し、その上に「源平/盛衰記(げんへいせいすいき)」と大書、左に「江戸本問屋/通油町隺屋喜右衛門/人形町通隺屋金助/板」と版元を記す。柱題「せいすいき」。