2 1 0 0 OA 蒹葭堂遺物

著者
[木村蒹葭堂] [写]
出版者
蒹葭堂會
巻号頁・発行日
1926

木村蒹葭堂(別号は巽斎[そんさい]、1736-1802)は大坂で酒造業を営んだ豪商・文人だが、博物誌関係の著作が多い。そのうち、『禽譜』・『奇貝図譜』(きばいずふ)・『物印満(ウェインマン)植物図』の3点を、蒹葭堂没後125年の記念に影印化したのが本資料である。ただし、いずれも抄録。特1-214本も同本。『禽譜』は通称『蒹葭堂禽譜』と呼ばれ、『蘭山禽譜』の写本(同解題参照)であるが、当館所蔵の『蘭山禽譜』は水禽を欠くので、この抄録は部分的にせよ、それを補う意味がある。蒹葭堂は貝類の収集にも熱心で、南方産の種類も集めたが、『奇貝図譜』はそのような珍品の図譜で、知人から借用した貝も含まれる。特に名高いのは福田柳園所蔵の「無名貝」(図譜部7頁目の背腹2図)で、生きている化石オキナエビス(日本近海に数種類が生息)の世界最古のスケッチであり、貝殻の開口部に切れ込みがある本種の特徴が明確にわかる。『物印満植物図』は、江戸時代に珍重されたウェインマンの『薬用植物図譜』(WB32-2[12])のうち22図の転写であるが、誰の所蔵本を写したのかは不明。(磯野直秀)

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