著者
工藤 晋太郎
出版者
Waseda University
巻号頁・発行日
2004

上田研究室により提案された言語モデルLMNtalは, 階層的グラフ構造の書き換えに基づく言語モデルである. LMNtalでは, プロセス構造を容易に図で表現できるように設計されている. しかし, 不特定構造の複製や破棄, 比較といった機能が欠けていた. 探索問題において, バックトラックではなく, 探索木の分岐に応じて状態を複製していくという解き方があるが, これをLMNtalで書くにはそれらの機能が必要である. 本研究ではこれを補うものとして, ``非線形プロセス文脈''および``基底項プロセス''という概念を実装した. これによって, 従来のLMNtalではできなかった計算モデルの表現ができるようになった. これら二つの機能を用いたLMNtalプログラム例として, 本研究の動機でもある, 状態の複製を用いて探索問題を解くプログラムを記述した. そのモデル化方法とLMNtalプログラムでのアルゴリズムの表現を解説し, また, この方法の応用を考察する.

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