著者
田中 陽 亀山 幸義
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.48, no.SIG12(PRO34), pp.67-67, 2007-08-15

本研究は、関数型言語 Scheme における動的環境と限定継続の共存について検討し、形式的意味論を定義し、それに基づく実装を与えたものである。動的環境はプログラム実行時に動的に決定される環境で、Scheme では、プログラム中の手続きが一定の動的環境を持つことを保証するための機構として、dynamic-wind が用意されている。限定継続は、「計算の残りの一部」のことである。Scheme の標準手続き call/cc が、「計算の残り」全体を操作するのに対して、本研究で扱う shift/reset はこの限定継続を操作し、種々の探索問題などがより簡潔に記述できるようになる。すでに知られているように、dynamic-wind と call/cc の共存は容易ではない。Scheme の仕様書 R5RS の形式的意味論はこれらの共存に対応しておらず、後の研究で修正された。我々は、shift/reset を Scheme に追加し、記述力を向上させる研究を行っている。本研究はその一環として、dynamic-wind と shift/reset の共存について取り組んだものである。まず、R5RS の表示的意味論を拡張して、shift/reset に対応した意味論を与える。次に、プログラムの実行が dynamic-wind の性質を保証することを示すために、その意味論に対応する抽象機械を導く。またあわせて、この意味論に基づいた Scheme インタプリタを作成し、shift/reset と dynamic-wind を含むプログラムが正しく動くことを確かめた。

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