著者
河野 銀子
出版者
山形大学地域教育文化学部附属教職研究総合センター
雑誌
山形大学教職・教育実践研究 = Bulletin of the Teacher Training Research Center attached to the Faculty of Education, Art and Science, Yamagata University (ISSN:18819176)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.7-16, 2013-03-12

本稿は,理工系学部を専攻する女性が少ない一因を考察するため大学入試に着目してその実態を把握し,先行研究に新たな知見を与えることを目的としている。全国の理工系大学・学部(394)を対象とした調査(「男女別大学入学者調査」) を実施したところ,その入学者数が男女別に判明したのは299学部(国立110,公立31,私立158)であった。そのうち,女性学生比率が30パーセント以上の理工系大学・学部を「高比率群」として,大学特性を分析した。しかし,該当する学部が65しかなく,それらの所在地や女性教員比率の特性を一般化するにはサンプルが少ないと思われた。一方で,入試状況の分析からは「高比率群」に該当する学部に関する知見が得られた。「低比率群」(女性学生比率10%以下)が,受験機会が多く,入試科目が少なく,合格が難しくない理工系学部であったのに対し「高比率群」は,受験機会が少なく,入試科目が多く,超難関に次く守合格難易度の理工系であった。つまり,理工系学部を希望する女子高校生たちは,合格しやすい学部を選択しない傾向があることが明らかになった。理工系学部に女性の学生が少ない一因として「積極的選択層」のみが入学していることを挙げた。 キーワード:男女共同参画基本計画, 科学技術基本計画, 理工系人材, 進路選択, ジェンダー, 大学入試

言及状況

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@sparkle_2025 @akabeko_2025 女子は全般的に理系優秀層が少ないのですかね? https://t.co/9HphrwS4KU https://t.co/DrQ6LwwcLE
違う、注目すべきは男子の方が「なんとなく」などということを進路選択の理由にあげているのに対し、女子の場合には明確な目的意識があることが多い(これが Kawano (2006) なのだけれど、確認できない)ことからか、レベルの高い理工系学部において女子の比率が比較的高い https://t.co/ER75uP4889

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