著者
奈良 由美子
出版者
大阪教育大学家政学研究会
雑誌
生活文化研究 (ISSN:03867331)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1-21, 1998-03

本研究は阪神大震災後の応急仮設住宅に生活の場を持つ人々の、リスク対応の実態把握およびコスト別要因分析を行うことを目的としている。質問票による被災地調査の結果、仮設住宅住人は、被災したが仮設住宅に入るには至らなかった世帯と比べ総じてほぼ同程度の防災に努めており、また全国の平均的世帯に比べると相対的に良好な防災状況にあることがわかった。一方、応急仮設住宅の高齢単身者の防災が、対人関係的な外部資源を用いたコスト投入に基づいていることが明らかになった。防災風化のくい止めおよび高齢単身者の安全の確保等が今後の課題として示唆された。
著者
生活文化研究会
出版者
生活文化研究会
巻号頁・発行日
1952
著者
山田 由佳子 尾藤 真智子
出版者
大阪教育大学家政学研究会
雑誌
生活文化研究 (ISSN:03867331)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.53-62, 2017-03

大阪教育大学生における、基礎的裁縫技術である玉結び及び玉どめ技術の定着の実態を明らかにするため、ビデオ観察及びアンケート調査を行った。その結果、玉結びは指を使った方法を覚えていた人が多いが、正しい方法を覚えていた人は3割に満たなかった。指を使った玉結びに比べて玉どめの方が正しい方法を覚えていた人が多い傾向があることがわかった。一方で、指を使った玉結びを覚えていなかった人は、針を使った玉結びの方がやりやすいと感じる人が多い。また、プリントを見ただけでは玉結び及び玉どめ共に全員が出来るようにはならず、失敗例をあげながらビデオによる映像で指導することの有効性が示唆された。玉結び及び玉どめ共に、アンケート調査による自己評価よりもビデオ判定による評価の方が低く、自己評価が高くなる傾向が確認された。