著者
柳沼 寿
出版者
法政大学
雑誌
グノーシス : 法政大学産業情報センター紀要 (ISSN:09169180)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.47-58, 1995-03-31

近年ネットワーク型産業組織に対する関心が高まっているが,本稿では,これを組織の統合と分散という視点から捉え,ネットワーク型産業組織が成立するための条件を特殊中間財の生産に要する費用関数の「劣加法性」あるいは「優加法性」という概念によって検討した。この数学的条件により,経済活動を担う組織形態がネットワーク型となるか,内部統合となるかが規定され,両者を統一的に把握できる組織化の原理が得られることになる。