著者
三好 賢周
出版者
情報文化学会
雑誌
情報文化学会全国大会講演予稿集 (ISSN:1341593X)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.36-42, 1997-11-08
参考文献数
8
被引用文献数
2

7月17日の山鉾巡行で名高い京都の祇園祭は、日本三大祭の筆頭として、前日より内外から多数の人達がどっと繰り出す。その様は、絢爛で雅な面が強調され、今日では観光イベントとしての印象を与える。しかし、単なる祭というより794年の平安京以降、従来からの渡来文化も取り入れての日本文化の情報発信という歴史的役割を担っており時代の変遷とともに集大成したものと考えられる。-この日本特有の文化を、私は3年前の全国大会で、「日米情報文化比較」にて、『玉ネギのような文化』という表現を借りたのであるが、京都祇園祭は、まさにその見本と考えてよいと思う。ところで、昨今、「八坂神社と祇園祭は、関係がないように受け取られる観光パンフレットがあるようだ。」と聞き及んだ。それが事実でない事は、平安京、八坂神社(祇園社)との関わりを検証していくことで明らかになるが、今回は、「京都祇園祭」が、いかなる時代背景でもって継承されてきたのかを探り、その上で「伝統文化」として将来に向けてどのような形態で受け継がれるのか、あるいは、受け継ぐことができるのかを、甚だ力不足で大胆とは思うが情報文化の視点より試みてみたい。諸先生方より、御教示賜ればまことに幸いに存じます。
著者
梅本 正敏
出版者
情報文化学会
雑誌
情報文化学会全国大会講演予稿集 (ISSN:1341593X)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.58-61, 1998-11-28

昨今、新関・テレビ等を賑わせている「ICカード」とは一体どのようなもので、ICカードの普及が意味するものは何か。現状のICカードの利用動向から今後の方向性を考察し、社会におけるICカードの位置付けを明らかにする。
著者
青木 智子
出版者
情報文化学会
雑誌
情報文化学会全国大会講演予稿集 (ISSN:1341593X)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.55-62, 1995-10-28

ボードリヤールは「消費社会の神話と構造」において,商品(モノ)は記号であり,人はそのイメーシを消費しているに過ぎないと主張した。仮に,商品(モノ)そのものより,イメージが消費に関係しているとするなら,商品イメージの説明に莫大な時間と金を投じて制作される広告やコマーシャル,すなわち,広告媒体がマーケティングで果たす役割は想像以上のものとなるはずである。しかも,情報化社会の到来は,私たちに次世代の広告の可能性や方向性を示すと共に,新たなマーケティングの在り方を提言してくれるに違いない。本研究では,広告とマーケティングの関係を踏まえた上で,深層心理学的な見地から,今や人の無意識を反映し,自己実現の道具とも化している商品と,これを促進し,欲望の刺激を試み続ける情報としての広告について分析を試みた。