著者
三國 彰
出版者
山口県産業技術センター
巻号頁・発行日
no.22, pp.8-11, 2011 (Released:2014-09-03)

竹林の多い地域では放置竹林の解消と有効利用のための検討を行っている。山口県においても竹の繁茂対策の一環として,竹材の有効利用に関する市場調査を行い,竹材を粉砕して得られる竹粉砕品を用いて,各種資材への応用を検討している。中でも竹繊維の強靭な性質をいかした建材への応用技術は,建材製造企業等からその開発が期待されている。本研究では竹粉砕により得られた竹繊維を断熱材へ応用することを目的として,成形条件及び物性試験の結果,竹繊維を活用した断熱材の作製が可能となった。
著者
松田 晋幸 藤井 謙治 田村 智弘 石野 隆三
出版者
山口県産業技術センター
雑誌
山口県産業技術センター研究報告 (ISSN:1345210X)
巻号頁・発行日
no.23, pp.26-32, 2011-11

近年の健康・食の安全に対する消費者の志向により高級食用油の市場が拡大しつつある。このような高級食用油の製造は品質劣化を防ぐため,一般的な菜種油やコーン油を大量に製造する場合に用いられてきた加熱圧搾や有機溶剤を使用せず,低温圧搾による製法が多く用いられている。また,高級食用油を好む消費者の一部からは「ごま」「えごま」「菜種」などの種子を自らが搾油し,新鮮な植物油を調理に使いたいという要望が増えている。しかしながら,従来の搾油機は少量生産向けの小型搾油機においても,家庭内で調理中に使用するには大きさ,重量,操作に必要な力,メンテナンス性の点において問題が多かった。そこで本研究開発では,家庭内でも使用が可能な小型で操作性・安全性を考慮した搾油機の開発を目的としている。