著者
森 基雄
出版者
奈良学園大学
雑誌
奈良学園大学紀要 = Bulletin of Naragakuen University (ISSN:2188918X)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.97-108, 2018-03-10 (Released:2018-04-11)

要旨古英語において‘go’を意味する動詞であった長形gangan(<Gmc*gang-a-)と短形gānのうち、ganganは強変化動詞7類として分類され、その過去形としては本来の強変化動詞7類としての重複形*gegang-に由来するġēongを有したが、gānは不規則動詞として分類され、不規則な過去形ēodeを有した。またēodeはganganのもう1つの、しかも散文ではむしろ一般的な過去形でもあった。同様に、OEganganに対応するGogagganは不規則な過去形iddjaを有した。このように‘go’の過去形としてはまったく不規則な形態を成すēodeとiddjaの成り立ちと両者の語源関係についてはこれまでにさまざまな提案がなされてきたが、本稿ではこれらの提案に基づき、歴史的な観点からēodeとiddjaの成り立ちとその真の姿に迫った。

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古英語のeodeとゴート語のiddja https://t.co/OdVOVNcS44 ほうほう

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