著者
中川 智視
出版者
富山八雲会
雑誌
へるん倶楽部
巻号頁・発行日
vol.10, pp.14-25, 2012-06

ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)による『稲むらの火』の執筆に影響を与えたと思われる英文リーフレット"The Great Disaster in Japan, 15th June, 1896"(『日本での大災害 1896年6月15日』)の翻訳の一部である。記事は、当時横浜で発行され、ハーンをはじめ日本に関心のある外国人にとって大切な情報源の一つだった『ジャパン・ガゼット』誌の記者が、明治三陸地震の津波被災地を巡り、生存者の証言や、外国人記者から見た被災の状況などをまとめたもの。ハーンの研究者である中川智視氏により富山大学附属図書館のヘルン文庫から発見され、2011年3月11日に発生した東日本大震災以来、注目を集めている資料である。中川氏による翻訳の一部を収録。